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【日雇い派遣4(しめ縄編)】パラレルワークという働き方。50代男性を見て思ったこと。

前回の日雇い派遣の続きです。

しめなわ?

集合駅からまっすぐ10名の集団で現場に向かいました。徒歩15分ほど掛かりました。そしてそのまま倉庫の中で待機。就業が開始されるまで何の仕事をするのかが全く知らされていません。するとその現場の責任者でしょうか、20代位の若い男性が突然に

「おーい派遣、ちょっとこっちこい!」

当然ですが初対面で名前もお互いわかりませんから仕方ないのですが、「派遣と呼ぶかー」と思ってしまいました。

そのままその責任者に誘導されて場所を移動するとたくさんの樽が置いてあります。なんだろう?と思っていると「派遣、今日はしめ縄巻いてもらうから」。

「しめなわ?」

そう注連縄(しめ縄)。この樽の周りに巻いている縄、しめ縄です。

しめ縄

何か祝い事で、例えば道路の開通やお店オープン時に「よいしょおっ!!!」といってみんなで鏡割りをするあの樽の周りの縄です。

「いいかー、しめ縄を結ってひたすら樽に結べ!!!」

2人一組で作業することになり、じゃんけんで私のパートナーは50代の男性でした。細い縄がたくさん用意されており、これを2人で結わいていくんです。ねじり棒のように。すごい力がいるんです。最初の1本目で

「やばい、もう帰りたい、、、」

ねじり棒のしめ縄を作りこれをまた2人で樽にセットする。これで鏡割り用の樽は完成です。1個当たり作るのに2時間程度で作ったのですが、

「派遣、遅えーよ!1時間以内で作れよ!!!」

と言われました。

続いて2個目の制作。もうこの時点で腕が震えております。痙攣(けいれん)です。アルコール中毒のように。16連打が出来そうでした。私はまだ当時30代半ばでしたのでまだ体力的に1日は持つかと思えたのですが、パートナーの50代の方はすごく辛そうで、額には汗がびっしょり、服も後ろ側が汗で濡れていました。

しかし同情はしていられません。お金のためです。2個目の制作にかかります。しかし2個目になると手が痙攣していますから、さらに作業スピードが落ちます。パートナーの作業スピードが落ち2時間30分程かかりました。すると責任者がパートナーに

「何やってんだ!このドアホっ!!!」

ドアホ、、、。アホは昔ジョークで「アホですね~」と言われたことがありましたが、生ドアホは初めてそのとき聞きました。パートナーは下を向きながら謝っていました。そしてお昼休憩の時間。私はおにぎりだったのですが、そのおにぎりを一度落としてしまいました。痙攣のために。それでも3秒ルールで無かったことにして食べました。

日雇い派遣はほぼ初対面が多いですから会話はありません。みな黙々とお腹に食べ物を入れています。悲壮感が漂っています。中にはペットボトルの水だけの人もいます。お昼ご飯が買えないわけです。パートナーは水とパン1個でした。そして10名は午後からの戦いに向けて戦闘態勢を整えています。当時の日給6,400円のために。みな既にお昼ご飯代で数百円は消えている。バックレるわけにはいかない。やるしかない。

そして午後からの作業が開始。3個、4個、5個と作っていくともうランナーズハイのようになってきまして「なんかもういいや~誰か俺を殺してくれ~」。そしてだんだん悪の心が芽生えまして「そもそも樽にしめ縄がいるのか!」と思うようになりました。パートナーも目がイッてしまっています。

最後にはその責任者に「お前をしめてやりますよぉ~」なんて心の中でラリッてしまいました。しめ縄だけに。そして定時で作業を終えるとパートナーとは戦友のような感じで「お互いがんばりましたね」と挨拶。エンディングにロッキーのテーマが心の中に流れてしまいました。川口探検隊のように。

戦友ですから駅までの帰り道に聞いてみました。なぜ日雇い派遣をされているのですか?と尋ねると「勤めていた会社の業績が落ちてね、真っ先にリストラされたんだよ。自分これといって何もできないから。で中々就職できないから家のローンもあって。妻も出て行ったよ。あはは」。

自分は今FC事業を行っていますが、借金を抱えて経営の仕方間違ったなぁと今でも後悔しているところが多々あります。数年前まで周りがうらやましく思えていました。自分は賃貸ですが持ち家で子供がいて車に乗っているたくさんの家族。私の店の目の前を休日に手を繋いで仲良く歩く家族。「あの時正社員を辞めてなければこうなれたのかも、、、」

でも私はキャリアカウンセラーとして思うのですが1つのスキルだけ、その会社に永遠に勤務する時代は終わっており、数年前から提唱されている「パラレルワーク」の時代だと思っています。

副業のようなニュアンスですがつまりWワーク、トリプルワークなど、1つのスキルだけでは無く、多くの強みのスキルをたくさん持ちましょうという考え方です。

株の取引や財テクが得意ならそれでも良いスキルなわけです。私の友人は似顔絵がとても得意でメルカリ等のフリマで「写真送ってくれれば似顔絵作りますよー。」と集客して結構なお客さんを集めています。

私はFC事業で赤字に転落して借金を抱えたことから副業を目指して、後述となりますが現在就職に関するセミナー講師や、登録制なのですがその方それぞれ希望の要望にお答えする便利屋のようなことも始めています。今、一つのスキルだけで定年を迎えて退職後、その先をどうするのか。

私は今40代半ばですがFC事業の失敗経験から50代、60代でも何とか生きていける自信が少しつきました。現在家族で幸せに過ごしている方は多いと思いますが、自分はこの時間は老後のためにやっているのだと思うようになりました。

今、幸せに暮らしている方を否定しているわけではありません。そう自分には言い聞かせました。年金って恐らく数十年後は支払われない可能性がありますし、今からもっと財テクやスキルを身につけていきたいと考えています。

経営の失敗から新たな価値を模索できました。50代男性の日雇い派遣の方、当時は終身雇用の時代でしたからまさかリストラにはならないと思っていたと思います。あれから約15年、その方どうしているのでしょうか?駅で別れたとき、その方の疲れた背中が今でも忘れられません。

ポイント

誰でも人生失敗しています。その中から次に活かすヒントがあります。人間、考えることを止めたらアウトです。

以上、次回もどうぞ宜しくお願いいたします。

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